要 旨 :

 (仙台市科学館、宮城教育大学環境教育研究実践センター、仙台市環境局環境計画課、NTT は、市民調査のための双方向性インターネット調査システム(IISS)を作成した。この調査システムは、市民がタンポポ(セイヨウタンポポ Taraxacum officiale 、エゾタンポポ Taraxacum venustum 、ウスギタンポポ Taraxacum denudatum )の調査を通して市民の環境意識を高めていこうとするものである。この双方向性のインターネットシステムを通して、市民はタンポポの分布に関する基礎情報を送ることができ、それと同時にウエッブ画面を通して地図上で5分毎に更新される調査経過を確認することができる。通常の環境調査では、調査者が最終データを手に入れるまで少なくとも数ヶ月待たなければならなかった。その場合、調査員の関心を持続させることはとても難しかった。本研究に於けるインターネットでの双方向性の調査では、この点が改良され、調査者の満足度も高かった。今回の調査システム作成に際して、住所に対応して7桁の新郵便番号を利用した。この方法で、都市部での画像表示マップは効果的にシステム化できた。しかし、郊外や山林地域では、郵便番号に匹敵する地域が広すぎて住所が地図に対応できなかった。より効果的な双方向性インターネット調査を行うことができるように現在システムを改善している。さらに、この IISS を使って、教育的な内容と学術研究的内容を含んだ新しい環境調査の開発を計画している。)