要 旨:

平成9年より11年までの3年間、宮城教育大学環境教育実践研究センターのプロジェクト研究の一つとして「蕪栗沼を中心とする水田・湿地フィールドの環境教育のための活用」と題する研究を行った。本報告はこの研究の中で、水田の水質リモートセンシングおよび画像の情報収集を行い、これを学校における環境教育実践に資するための検討を行ったものである。具体的には、NTTの協力を得てカメラおよび水質センサーを宮城県南方町および田尻町の水田に設置し、経時的にデータを環境教育実践研究センターおよびNTT生活環境研究所内のサーバーに集め、宮城教育大学環境教育実践研究センターのホームページを介して、インターネットによって教育現場へ提供した。リモートセンサーにより計測した水質項目は、pH、溶存酸素、水温、電気伝導度、水 深、酸化還元電位、塩分濃度である。各計測結果を1時間おきに計測するとともに、水田の映像、水中微小生物調査および採水による水質分析結果などを含めた基礎データの収集を行った。また、データベース利用上の問題点を検討するために、実際の授業での利用実践も行った。