要 旨 :

イオンクロマトグラフィーにより広瀬川、名取川、七北田川の水質指標を検討した。

いずれの河川からも、イオン成分としてNa+,Ca2+,Mg2+,K+,NH4+,Cl-,SO42-,NO3-が検出された。特に、Na+,Ca2+,Cl-,SO42-の濃度は、上流から下流にかけて急激に増加することが確かめられた。これらのイオン濃度の変化は、河川中の鉱物からの溶解と河川周囲の大気成分の溶解に由来したものである。このことは、Na+,Ca2+,Cl-,SO42-が、河川水の特質や河川周囲の自然環境を理解する上で有用な指標となることを示している。