要 旨 : 岩手県の胆沢扇状地には、わが国を代表する散居型農村が広がり、個々の農家には「エグネ( 居久根)」と呼ばれる伝統的な屋敷林が付随している。そこには、長い時間をかけて集積されてきた(1) 地域の自然と調和し、自給自足と資源の循環を大切にする生活の知恵や技法、そして(2) 郷土種・極相種の豊富さに象徴される生物多様性が内在する。本稿では、この2 点に着目して開発した、「持続可能な地域づくり」に資する2 つの体験型環境学習プログラムを報告する。

キーワード : 伝統的な暮らし、エグネ( 居久根)、持続可能な地域、体験型環境学習プログラム