環境教育実践研究センター研修講座

「野生生物観察学入門」

 

1. 実施機関       宮城教育大学

 

2. 実施場所       金華山島(宮城県牡鹿町金華山)

 

3. 担当講師       (順不同)

                     本学助教授    斉藤千映美

                     本学助教授    鵜川 義弘

                     本学助手      溝田 浩二

 

4.                講座のねらい

 環境への関心が高まる中で、多様な生物によって構成される自然生態系のあり方を理解することはますます重要になっています。しかし、その方法は、本を読むだけでは決して身に付きません。野外に出て直接自然に触れ、さまざまな生物とその生息地を観察し、それについて情報交換を行う、という作業を繰り返すことで最終的な自分なりの自然観が構築されるのです。本講座では自然生態系理解の一端として、宮城県金華山島の動物と植物の相互作用を考えます。されに、デジタルカメラやデジタルビデオを使って観察記録をパソコンに取り込んだり、パソコンで編集したりする方法を実演します。

 

5. 受講対象者     現職教員およびその志望者(定員15名、受付順)

 

6. 講座の内容及び日程

   

 

8:30 〜12:00

 

13:00 〜16:30

6月1日(土)

講義・実習

昼食・休憩

 講義・実習

6月2日(日)

  講義・実習

昼食・休憩

 講義・実習

 

7.             講義の概要

@            「ウンチはどこに消える?」

金華山には500頭のシカと250頭のサルが生息しています。これらの大型哺乳類が1年間に輩出する糞はものすごい量に上りますが、金華山が糞で埋めつくされたり、ハエが大発生したりすることはありません。なぜでしょか?本研修講座では、シカやサルの糞にどのような動物が引き寄せられるのか、その後どのように糞が利用されているのかを観察し、金華山の生態系における糞とその処理者の役割について考えてみたいと思います。

 

    A「食べたい動物と食べられたくない植物たち 〜金華山のシカ、サル、植物」

       自分で動くことができない植物たちは、動物に食べられないための工夫を各所にこらしている。金華山にはシカが高密度で分布するため、こうした被食防御の例や、改変された植物の姿をはっきりと目にすることができます。そこではじめに野外でサルやシカを対象に、どのような植物を好むのか、観察する方法を学びます。次に植生調査を行い、植食性哺乳類と植物の相互作用の実例を明らかにすると共に、島全体の自然の保全について考えます。

 

    B「自然観察内容をデジタル化する方法」

       デジタルカメラやデジタルビデオを使って観察記録をパソコンに取り込んだり、パソコンで編集したりする方法について、会場にパソコンを持ち込み、実演を行います。

 

8.       受講料    無料(他に民宿に一泊する経費、教材費が必要です)