はじめに
初代 センター長 青木 守弘

 平成9年度から、これまでの「理科教育研究施設」は改組され、「環境教育実践研究センター」に生まれかわりました。新しく設置されたセンターは環境教育の分野で学部教育に寄与すること、そして学校教育における環境教育の理論と実践に関する研究をすすめることを目的としています。

 環境教育の土台となるのは、自然のしくみを知り、自然をいたわる心です。そのためには、自然そのものを直接体験し、自然の教育力に学び、自然が生命を育む力を持つことを理解することが大切です。学校における環境教育の実践は従来の教科書中心の教室授業から児童生徒を解放し、野外行動型の学習活動を採用することにつながっています。
 環境教育の推進は、これまでの知識 偏重の学校教育に大きな変革を求めるものであり、そのためにも、ゆとりをもった学校教育の体制づくりがのぞまれているのです。

 新センターはこのような背景のもとに設置された環境教育の研究教育機関として、学部附属施設としての機能に合わせ、宮城県や仙台市の教育委員会と連携し、地域に開かれた環境教育のセンターとしての役割をもつことになります。大学教育においては、自然教育、自然保護、環境理解、環境保全などを柱とする新しい授業科目の開設に向けて準備を進めます。また、恵まれた地域の自然を活用した自然体験教育のためのフィールドミュージアムの選定とその実践活動の支援を行います。
 学生諸君はむろんのこと、環境教育に関心のある社会人の皆さんの 積極的な事業への参加と研究室への来訪を期待します。


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