-持続可能な都市のための環境教育シンポジウム-

ユース環境教育会議・会議スクリプト

日本語版


小金沢教授:
ず最初に、日本の大学生ということで、3人の方に自分の考えていることを、1人5分くらいで話していただいて、次に、留学生の方々に自分の国のことを含めて、環境問題や、環境教育についてご報告をお願いしたいと思います。

参加者(日本・宮教大大学院):
のあいだ、私はタイ国に植物の調査に、行ってきました。とにかく、想像の中に出てくるようなきれいな海で、すごく感動しました。けれども、少し民家の方に行ってみますと、そういうところでも、「文明」というものが影響してきていました。ドリアン臭いゴミがばら撒かれていまして、そのなかにはすでにインスタントラーメンの袋なり、ペットボトルのゴミなりが、その辺にばらまかれていました。それをみたときには、ここまで文明の影響、人間の便利性を求める汚さなんかを目の当たりにした気がして、大変悲しい気がしました。人間はまるで、周りを汚くしていく生態系からはみでた”ガン”なんではないかと、破滅的かもしれませんが、そう思いました。生きてて何なんだろうと・・そこまでそこまで言ってしまうと、”じゃあ俺たちは生きていなければいいのかという話になってしまいますけれども・・さて、やはり環境教育というものが大事になってくると思います。今まで、人間が生きてきて、自然に影響を与えてきたり、”公害”が起こったりしてきた暗い部分、深刻な面をもっと強調する必要があると思います。

参加者(日本・東北大大学院):
題の問題の設定の仕方ですけれども、環境問題という時,どうしてもごみにばかり目が行きごみになる前,商品が作られる生産過程を含む形で問題を設定しないと,環境問題は捕まえることができないと思います。例えば,缶ジュースを辿っていけば,ボーキサイトは海外からアルミニウムに精錬されて送られてくる。ボーキサイト4.5tからアルミニウム1tが取れ,その精錬過程で産業系のごみが5t出る。アルミニウム缶は約20g,それにつき100gの産業系のごみを出しており,それが海外の地に捨てられている。そういう事実も含め,ごみ問題を捉えていく必要があると思います。つまり、一つの商品がどの様な形で作られてきたのか,生産・流通の二つの側面を含む形で問題を捉えていく。その形で環境問題を問題化していく方法が必要と思う。

参加者(大韓民国・東北大大学院):
境を守る考え方とのひとつしてエコテクノロジーを簡単に紹介したいと思います。自然生態系=山と海,人工生態系=我々が住む都市ということです。今までは人工生態系から自然生態系に一方的に流れ込む形になっていましたが,エコテクノロジーは自然生態系と人工生態系の共存を目指しているので,真ん中に人為生態系を作り,生物の循環,生産物の循環を図って,自然と人間の共存が出来るようにすることが目標であります    最後に、環境問題は,個人的に考えると,環境科学者・環境関連の一部の人達の努力だけでは守れないと思います。私を含め皆さんの高い環境意識が必要な時期であると考えます。

参加者(中華人民共和国・東北大大学院):
の考えだが,今一番に問題になるのは人口の問題だと思います。既に12億人を越えたが, これに伴って色々な環境問題が発生しています。近年,ごみをビニール袋に入れて出しますが,埋めるのは普通の処理方法である。埋める場所が段々少なくなり,これからどうするか考えねばならない問題と思う。自分の考えでは,途上国の環境教育が重要だろうと思います。特に途上国の国民の環境意識を向上させなければならないと思います。

参加者(中国・内蒙古・宮教大大学院):
んな国でも、経済発展の過程の中で、環境問題に当面すると思います。中国も同じです。発展途上国として、環境問題は中国の経済発展を制限する重要なものになりました。

参加者(ミャンマー「旧ビルマ」・宮教大教員研修留学生):
郷に小学校140 校あります。全校に行ったことがありますが,70%はものが少ないんです。 簡単に森を切ること,森と天気の関係等を分かるように教えていきたいです。

小金沢教授:
境問題と貧困問題は違うように思うかもしれませんが、中国の環境問題は人口問題抜きには考えられないことと軌を一にすると思います。貧困問題が環境問題と絡んでくる。その具体例として,森林伐採の話が出されました。ミャンマーの状況の具体的な事例でしたが,環境問題には色々な問題があり、色々な生活と絡んでいることの一例として出してもらいました。

参加者(台湾「中華民国」・東北大経済学部):
湾の環境問題で一番問題となるのは大量消費と思います。何故かと言えば,台湾の経済発展は,日本の20年前と同じように消費は美徳と思い,どんどん物を買い替えあまりリサイクルはせず,ごみの問題がひどいんです。そうした問題は,昨日見学した葛岡工場と同様にリサイクル等にもっと力を入れる必要があると思います。

小金沢教授:
わゆる日本と同じような大量消費社会の中で廃棄物が増えていく状況が出されました。今日参加の6人の留学生の,各々の地域は同じ段階と言えない,各々の状況に応じた問題を抱えていると思う。 私たちが環境問題を考える時に,国・地域の問題を考える時に、各々の国の到達段階といいましょうか、位置づけの問題を社会の特徴を踏まえて議論する必要があると思います。


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